ホームセンターで買える危険なもの

 こんにちは、ハウスクリーニング神戸 代表の江本です。前回のブログでは、「業務用」と表記された製品について、「お徳用」という意味以外に「使用法を熟知した人のみが使用できる」という意味合いのものがあるというお話をしました。本日は、引き続き、ホームセンターや通販サイトなどで手軽に購入できるものの中に、使い方を誤れば大きな事故に繋がってしまうものがあるというお話です。

 

 本年9月に発生した北海道での地震では、屋内で発電機を使用した2人の方が一酸化炭素中毒で死亡するという痛ましい事故がありました。新聞報道を読んだだけですので軽々にお話するべきではないのですが、本来は屋外で使用するべきガソリンエンジンを使用した発電機を、屋内で使用した為に発生した事故のようです。

 亡くなられた方が購入した経緯は分かりませんが、こうした発電機は、現在でもホームセンターなどで簡単に購入できます。

 

 私自身は、普通こうした発電機を使用することはないのですが、一度だけ、新築工事の現場で発電機を使用して作業を行ったことがありました。

 建築工事の現場では、電気と水は必要不可欠なもので、私たちも掃除機やブロワ(強力な手持ち式の送風機)などの電動工具を使用して作業します。通常、新築工事の現場であっても、工務店などの元請業者の方が工事用の仮設電源を用意してくれているのですが、その現場は新規の造成地の1軒目の現場(先行して建築するモデルハウス)でしたので、まだ電柱すら建っておらず、やむを得ず「発電機を借りてきたから、これで作業して」ということになりました。

 盗難防止のため屋内に保管されていた発電機を風通しのよい屋外まで持ち運び(重かったです)、作動させて作業しましたが、重いからと言って屋内に置いたまま作動させていたら同様の事故が発生していたかと思うと、ぞっとする思いがします。(もちろん排気ガスの臭いが残りますので、屋内で作動させることはないとは思いますが)

 

 また、私たちが日常的に使用している脚立や梯子なども、実はホームセンターで購入したものです。梯子になると数万円の価格がしてしまいますが、脚立を広げて梯子として使用できる兼用脚立ですと、6段(広げると3.5メートル程度の梯子として使用できます)のものでも、1万円以下で購入することができます。

 これぐらいの価格のものであれば、戸建てにお住まいの方なら購入された方もいらっしゃるかと思います。しかし、手軽に買えるからと言って手軽に使ってしまうと、大きな事故に繋がります。

 

 私たちも吹き抜け部分の窓などの清掃の際は、梯子を用いたり兼用脚立を広げて作業することがあります。その際、屋内にそのまま持ち込むと床面や壁のクロスに傷がついてしまいますので、床や壁に接する部分にはスポンジ状の養生材などを用いて養生をします。最近は、脚立の脚に履かせるカバーのようなものも販売されていますので、ホームセンターなどで見られた方もいるでしょう。

 

 また、建築美装業者やハウスクリーニング業者がよく起こす事故として、脚立や梯子からの転落ではなく、脚立や梯子ごと転倒するという事故があります。屋外の不安定な場所で作業することも要因の一つですが、多くは時間に追われたり人手不足で補助者を置かずに梯子を使用することで発生しています。

 

 高校の物理では、立てかけた梯子に何メートルまで登ったら滑り出すかという問題があるそうですが、登り始めは大丈夫そうに感じても、登ってゆくにつれ重心が移動して 物理の問題のように後ろに滑り出し、梯子ごと床に叩きつけられることがあります。同業者の方に聞いてみると、結構な確立でこの事故が起こっているようです。幸い私は高所恐怖症ということもあって、必ず補助者に持ってもらっていますので、この20年間事故に遭ったことはありません。

 正直、現場で怖いなと感じることもあるのですが、仕事を請け負った以上は「出来ない」とは言えませんので、恐怖心と戦いながらも、安全には十分に配慮して(痛い目に遭うのは自分ですので…)毎日作業しています。しかし、この怖いという感情がなくなった時に事故が起きると思いますので、高所恐怖症は逆にいい事だと思っています。

 

 これから年末の大掃除などで吹き抜けの窓を掃除しようとされる方もおられるかと思います。もちろん、ご自分の家ですのでご自分で掃除されることは大事なことですが、きれいにしようとして怪我をしては何にもなりませんので、危ないなと感じたら私たち専門業者にお任せいただくのも大事なことではないかと思います。(当社の高所サッシガラスクリーニングについては、こちらをご覧下さい。・・・すみません、宣伝です…。)

 

 本日はここまでです。ありがとうございました。

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