皆様、こんばんは。ハウスクリーニング神戸代表の江本です。現在、社会は新型コロナウィルスの影響で大変な状況となっています。しかし、当社は、前回のブログでもお話ししましたように、一般のお客様のみならず、建築会社、工務店様などからも多くのご依頼を頂き、幸いと言っていいのかどうか分かりませんが、忙しい日々を過ごしております。
当社の仕事は、あまり多くの方と顔を合わせる仕事ではありませんが、当社としても感染拡大を防止するため、衛生面には細心の注意を払って作業をさせていただきたいと考えています。
さて、本日は「建築美装」という仕事についてのお話です。一般の方には なじみのない言葉だと思いますが、関西の建築業界では「洗い屋」などとも呼ばれている建築美装の仕事は、新築やリフォームなどの工事の際に、工事で生じた汚れをきれいにする仕事です。マンションのリフォーム工事などの際に、掲示板に「工事のお知らせ」が貼り出されていることがあると思いますが、作業内容としてキッチン取り換えや塗装、クロスの貼り替えなどと並んで「美装」という言葉が書かれているのをご覧になった方もいるのではないでしょうか。ちなみに、この「洗い屋」という言葉から、当社の「家、洗ってみませんか?」というキャッチコピーを考えたという話を初回のブログに書きましたので、覚えておられる方もいるのではないかと思います。
通常、新築だと全てが新品できれいなのではないかと思われる方もいるでしょう。しかし、「美装」を行う前の現場というのは相当に汚れているものです。もちろん、その汚れは油やヤニ、水垢などの生活の汚れではありません。とはいえ、工事の際には現場でフローリングや石膏ボードなどの材料を切ったり、クロスを貼る前の下地作りでパテを使用したりします。そうすると、工程の関係で先に設置していた建具やサッシガラス等に埃が付着しますし、不注意な職人だとクロス糊やボンドで汚してしまうこともあります。(すぐに拭き取ればいいのですが、そのままにしてしまう人もいるのが現実です。)
そうした「現場」を一般的な意味での「新築」にしてお引渡し出来る状態にするのが建築美装の仕事になります。リフォームの現場においても同様に工事の汚れは発生しますので美装を行う必要がありますし、マンションなどでは、前回のブログでも触れましたようにサッシガラスなどは共用部分として交換することは出来ないことが多いので、以前の生活の汚れも含めて美装で対応することになります。
また、リフォームの際は全てを新品に交換するのではなく、便器と洗面台は新品にするが、それ以外のキッチンやユニットバスなどの水回りはそのままということもあります。そうした場合も、美装時に出来るだけきれいにしてお引渡し出来るようにしないといけません。(この場合は、拭き掃除で埃を取るだけの新品のキッチンなどと比べ、レンジフードやコンロを分解して油汚れを取るなど相当の手間がかかってしまいます。)
私自身は、家業でもあったこの建築美装の仕事に大学卒業以来20年以上に渡って携わってきまして、言わば建築美装が本業とも言えます。一昨年より個人のお客様向けのハウスクリーニングサービスも行わせていただいておりますが、今でも半分以上は建築美装の仕事をさせていただいております。
そうした中で私がこだわりを持って行っているのが、ノンワックスフローリングの手拭きです。以前のブログでもその一端に触れましたが、現在、戸建て住宅やマンションのリフォームの現場では、ノンワックスまたはワックスフリーと言われるワックスを塗る必要のないフローリングを使用することが一般的になっています。
美装工事の際には、最後にフローリングの拭き掃除を行うわけですが、ワックスを塗らない場合、どうしても拭きムラの問題が出てきます。ガラスを拭き掃除する時、空拭きをしないと白いスジ(拭きムラ)が残るのと同じように、フローリングも水拭きだけでは白いスジが残ります。特に工事後の美装では、掃除機では吸い取れない微細なパテの粉があるため、余計に拭きムラが生じやすくなります。
このため、必ず空拭きを行うのですが、モップを使用して拭くと完全には拭きムラが取れません。ノンワックスフローリングが出回り始めた頃は、私もモップを使用して拭き掃除を行っていたのですが、水拭きと空拭き用のモップを用意して交互に拭いていっても、どうしても拭きムラが残り、試行錯誤の末、1平米(1m×1m)づつ手作業で水拭きをして乾く前に空拭きをするという今のやり方に落ち着きました。モップ拭きと比べると倍以上の手間がかかるのですが、ノンワックスフローリング本来の美しさを出すことが出来ます。
当社は比較的小さな規模で作業していますので、あまり大規模な現場はお受けいたしかねますが、マンション改装後の美装で1~2日、戸建て住宅の改装や新築時の美装で1軒につき2~3日で作業させていただいております。お値段につきましても、業販価格にて施工させていただきますので、工務店様、建築会社様からのご連絡、ご依頼をお待ちしております。
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